医療費が高額になったとき

医療費の自己負担には限度額があり、それを超えたときは払い戻しが受けられます。マイナ保険証を利用すると、限度額適用認定証を提示しなくても窓口での支払い額が自己負担限度額までで済みます。

医療費が限度額を超えたとき

自己負担限度額を超えた分が払い戻されます

健康保険では、医療費の自己負担が際限なく増加しないように自己負担の限度額を設けています。窓口での支払い額が自己負担限度額を超えた分は「高額療養費」として、後から健保組合より払い戻しが受けられます。マイナ保険証で受診した場合は、窓口での支払い額が自己負担限度額までになります。

高額療養費の計算は月単位です。このため、入院などで月をまたいで医療を受けた場合には、それぞれの月ごとに自己負担限度額を超えているかを計算します。

なお、高額療養費の対象となる自己負担には、入院時の食費・居住費や保険診療ではない特別なサービスの費用は含まれません。これらを除いた額で計算します。

 
※マイナ保険証以外の方法で受診する場合は、限度額適用認定証の提示が必要となりますので、事前に健康保険組合に申請して交付を受けてください。
※低所得者に該当する場合は健康保険組合に申請して「限度額適用・標準負担額減額認定証」の交付を受けてください。
自己負担限度額

高額療養費の自己負担限度額は収入に応じて定められており、70歳未満の人と70歳以上の人では自己負担限度額が異なります。詳しくは自己負担限度額の表をご確認ください。

年間上限

1年間の医療費の自己負担が年間上限を超えた際は、その超えた分が払い戻されます。計算期間は毎年8月1日~翌年7月31日までの1年間です。

70歳以上の人では、所得によっては外来の年間上限も設けられています。基準日(7月31日)時点の所得区分が一般・低所得の場合、計算期間(8月1日~翌年7月31日)のうち、一般・低所得だった月の外来の自己負担の合計が限度額を超えた際は、その超えた額が払い戻されます。

自己負担がさらに軽減される場合

①支給回数が年4回以上(多数該当)

直近12ヵ月間で高額療養費の支給回数が3回を超えたときには、4ヵ月目から多数該当として別に自己負担限度額が決められています。

②21,000円以上の窓口負担が複数ある場合(合算高額療養費)

同じ月に同じ世帯で21,000円以上の窓口負担が複数ある場合は、世帯ごと合計して自己負担限度額を超えた際に払い戻しが受けられます。

③特定疾病に該当する場合

長期にわたり高額な医療費が必要となる下記の病気では、健康保険組合に申請して特定疾病の認定を受けると毎月の自己負担額が10,000円までとなります。

●先天性血液凝固因子障害の一部
●人工透析が必要な慢性腎不全
●血液凝固因子製剤の投与に起因するHIV感染症

※人工透析の場合、70歳未満で標準報酬月額53万円以上の人は毎月の自己負担額が20,000円となります。
※血友病、血液製剤の投与に起因するHIV感染症のうち、一定の人については自己負担が公費負担され、窓口負担は不要です。
※マイナ保険証以外の方法で受診する場合は、特定疾病の認定を受けた際に健康保険組合から交付される「特定疾病療養受療証」の提示が必要です。マイナ保険証の場合は提示が不要となるため交付されません。
 

高額療養費制度は段階的に見直しが行われます

高額療養費制度は「令和8年8月から」と「令和9年8月から」の2段階で見直しが行われます。

令和8年8月からは、所得区分はそのままで自己負担限度額が引き上げられ、医療費の自己負担の年間上限が定められました。年間上限に超えた場合には払い戻しを受けることができます。

令和9年8月からは、より負担能力に応じた制度とするために所得区分が細分化され、自己負担限度額が見直されます。

医療費が高額になりそうなとき

医療費が高額になりそうなときは、マイナ保険証もしくは限度額適用認定証をご利用ください。

 

マイナ保険証を利用する場合

オンライン資格確認を導入している医療機関でマイナ保険証を利用すれば、事前の手続きなく、高額療養費における限度額を超える支払いが免除されます。
限度額適用認定証の事前申請は不要となりますので、マイナ保険証をぜひご利用ください。
※マイナ保険証に関する詳細はこちらをご覧ください。

 

限度額適用認定証を利用する場合

限度額適用認定証とは

医療機関等の窓口での支払いが高額になった場合は、後日、健康保険組合に申請し、自己負担限度額を超えた分が払い戻される「高額療養費制度」があります。しかし、一時的にせよ多額の費用を立て替えることになるため、経済的に大きな負担になります。

健康保険組合が発行する「限度額適用認定証」を被保険者証等と併せて病院の窓口に提示すると、医療機関ごと、外来・入院ごとに、ひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。

手続きのながれ 

①「限度額適用認定申請書」を、当組合に提出します。
②当組合は被保険者へ、「限度額適用認定証」を交付します。
③限度額適用認定証の適用対象者は、医療機関の窓口で資格確認書等と限度額適用認定証を提示し、療養を受け、保険診療分の自己負担限度額までの支払いをします。

限度額適用認定についての注意事項

 ①限度額適用認定証の発効年月日は、厚生労働省の通達により「申請を受付けた日の属する月の初日」と定められているため、前月に遡っての発行はできません。申請書は日程に余裕を持ってご提出ください。
なお、申請受付日は申請書の当組合到着日になります。

②70歳から74歳の現役並みⅢの所得者・一般所得者の方は、限度額適用認定証の発行は必要ありません。医療機関の窓口に高齢受給者証と資格確認書等を提示すると、医療機関ごとに、ひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。

③次に該当したときは、高額療養費の申請が必要になります。

 1. 同一世帯で同一月に複数の窓口負担(それぞれ21,000円以上)を合算できる場合。

 2.直近1年間に3回以上高額療養費を受けている方(入院の際に限度額が適用された月を含む)は、4回目から「多数該当」となり限度額がさらに軽減されますが、医療機関の窓口でこの扱いが受けられなかった場合。

④適用区分に変更があったときは、すみやかにお申し出ください。

 ●適用区分は被保険者の標準報酬月額によって決まります。

 ●標準報酬月額は、事業主からの届出に基づき(毎年9月及び給与の固定的賃金に変更があった場合はその都度)見直されます。

⑤次に該当したときは、すみやかに限度額適用認定証を返納してください。

 1.適用対象者の被保険者が、退職などで資格がなくなったとき。
 2.適用対象者が家族の場合で、就職などで被扶養者でなくなったとき。
 3.適用対象者が後期高齢者医療制度の対象者になったとき。
 4.被保険者が適用区分欄に表示された区分に該当しなくなったとき。
 5.認定証の使用見込みがなくなったとき。
 6.認定証の有効期限に達したとき。
 ※限度額適用認定証の発効年月日は申請を受付けた月の1日、有効期限は発効日以降の最初の8月31日になります。
 有効期限後も引き続き利用される場合は、改めて交付申請をしてください。

高額療養費の自己負担限度額

自己負担限度額(令和8年7月まで)

70歳未満
所得区分 1ヵ月の自己負担限度額 多数該当
標準報酬月額83万円以上 252,600円+(総医療費−842,000円)×1% 140,100円
標準報酬月額53~ 79万円 167,400円+(総医療費−558,000円)×1% 93,000円
標準報酬月額28~ 50万円 80,100円+(総医療費-267,000円)×1% 44,400円
標準報酬月額26万円以下 57,600円 44,400円
低所得者(住民税非課税) 35,400円 24,600円
70歳以上
所得区分 1ヵ月の自己負担限度額 多数該当
外来・個人ごと 入院・世帯単位
現役並み所得者Ⅲ
(標準報酬月額83万円以上)
252,600円+(総医療費−842,000円)×1% 140,100円
現役並み所得者Ⅱ
(標準報酬月額53~79万円)
167,400円+(総医療費−558,000円)×1% 93,000円
現役並み所得者Ⅰ
(標準報酬月額28~50万円)
80,100円+(総医療費−267,000円)×1% 44,400円
一般
(標準報酬月額26万円以下)
18,000円
[年間上限144,000円]
57,600円 44,400円
低所得Ⅱ
(住民税非課税)
8,000円 24,600円
低所得Ⅰ
(住民税非課税で必要経費等控除後の所得が0円)
8,000円 15,000円
※「低所得Ⅱ」とは住民税非課税の被保険者とその被扶養者をいいます。
    「低所得Ⅰ」とは被保険者とその被扶養者すべてが住民税非課税で、かつ所得が一定基準以下(必要経費等控除後の所得が0円)の人をいいます。
※70歳以上75歳未満の「現役並みⅡ」「現役並みⅠ」に該当する人で、マイナ保険証を利用しない場合は、高齢受給者証と限度額適用認定証を提示することにより自己負担限度額までの支払いで済みます。

 


自己負担限度額(令和8年8月から)

70歳未満
所得区分 1ヵ月の自己負担限度額 多数該当 年間上限
標準報酬月額83万円以上 270,300円+(総医療費−901,000円)×1% 140,100円 1,680,000円
標準報酬月額53~ 79万円 179,100円+(総医療費−597,000円)×1% 93,000円 1,110,000円
標準報酬月額28~ 50万円 85,800円+(総医療費-286,000円)×1% 44,400円 530,000円
標準報酬月額26万円以下 61,500円 530,000円*
低所得者(住民税非課税) 36,900円 24,600円 290,000円
*標準報酬月額15万円以下の区分に該当することが確認できた場合は年間上限は410,000円となり、年間上限を超えたときは令和9年8月以降に申請することで払い戻されます。
70歳以上
所得区分 1ヵ月の自己負担限度額 多数該当 年間上限
外来(個人ごと) 入院・世帯単位
現役並み所得者Ⅲ
(標準報酬月額83万円以上)
270,300円+(総医療費−901,000円)×1% 140,100円 1,680,000円
現役並み所得者Ⅱ
(標準報酬月額53~79万円)
179,100円+(総医療費−597,000円)×1% 93,000円 1,110,000円
現役並み所得者Ⅰ
(標準報酬月額28~50万円)
85,800円+(総医療費−286,000円)×1% 44,400円 530,000円
一般
(標準報酬月額26万円以下)
22,000円
[年間上限216,000円]
61,500円 530,000円*
低所得Ⅱ
(住民税非課税)
11,000円
[年間上限96,000円]
25,700円 24,600円 290,000円
低所得Ⅰ
(住民税非課税で必要経費等控除後の所得が0円)
8,000円 15,700円 180,000円
*標準報酬月額15万円以下の区分に該当することが確認できた場合は年間上限は410,000円となり、年間上限を超えたときは令和9年8月以降に申請することで払い戻されます。
※「低所得Ⅱ」とは住民税非課税の被保険者とその被扶養者をいいます。
「低所得Ⅰ」とは被保険者とその被扶養者すべてが住民税非課税で、かつ所得が一定基準以下(必要経費等控除後の所得が0円)の人をいいます。
※70歳以上75歳未満の「現役並みⅡ」「現役並みⅠ」に該当する人で、マイナ保険証を利用しない場合は、高齢受給者証と限度額適用認定証を提示することにより自己負担限度額までの支払いで済みます。

 


自己負担限度額(令和9年8月から)

70歳未満
所得区分 1ヵ月の自己負担限度額 多数該当 年間上限
標準報酬月額127万円以上 342,000円+(総医療費−1,140,000円)×1% 140,100円 1,680,000円
標準報酬月額103~121万円 303,000円+(総医療費−1,010,000円)×1%
標準報酬月額83~98万円 270,300円+(総医療費−901,000円)×1%
標準報酬月額71~79万円 209,400円+(総医療費−698,000円)×1% 93,000円 1,110,000円
標準報酬月額62~68万円 194,400円+(総医療費−648,000円)×1%
標準報酬月額53~59万円 179,100円+(総医療費−597,000円)×1%
標準報酬月額44~50万円 110,400円+(総医療費-368,000円)×1% 44,400円 530,000円
標準報酬月額36~41万円 98,100円+(総医療費-327,000円)×1%
標準報酬月額28~34万円 85,800円+(総医療費-286,000円)×1%
標準報酬月額20~26万円 69,600円
標準報酬月額16~19万円 65,400円
標準報酬月額15万円以下 61,500円 34,500円 410,000円
低所得者(住民税非課税) 36,900円 24,600円 290,000円
70歳以上
所得区分 1ヵ月の自己負担限度額 多数該当 年間上限
外来(個人ごと) 月単位
標準報酬月額127万円以上 342,000円+(総医療費−1,140,000円)×1% 140,100円 1,680,000円
標準報酬月額103~121万円 303,000円+(総医療費−1,010,000円)×1%
標準報酬月額83~98万円 270,300円+(総医療費−901,000円)×1%
標準報酬月額71~79万円 209,400円+(総医療費−698,000円)×1% 93,000円 1,110,000円
標準報酬月額62~68万円 194,400円+(総医療費−648,000円)×1%
標準報酬月額53~59万円 179,100円+(総医療費−597,000円)×1%
標準報酬月額44~50万円 110,400円+(総医療費−368,000円)×1% 44,400円 530,000円
標準報酬月額36~41万円 98,100円+(総医療費−327,000円)×1%
標準報酬月額28~34万円 85,800円+(総医療費−286,000円)×1%
標準報酬月額20~26万円 28,000円
[年間上限216,000円]
69,600円
標準報酬月額16~19万円 65,400円
標準報酬月額15万円以下 22,000円
[年間上限216,000円]
61,500円 34,500円 410,000円
住民税非課税 13,000円
[年間上限96,000円]
25,700円 24,600円 290,000円
住民税非課税
(必要経費等控除後の所得が0円)
8,000円 15,700円 180,000円

 

介護保険と合算した額が高額になったとき

自己負担限度額を超えた分が払い戻されます

1年間(毎年8月から翌年7月までの12ヵ月間)の健康保険と介護保険の負担額が自己負担限度額を超えた場合は、申請により払い戻しが受けられます。

70歳以上の人の自己負担限度額は、平成30年8月から区分の細分化と引き上げが行われます。

高額介護合算療養費の自己負担限度額
所得区分 70歳未満の人 70歳以上の人
標準報酬月額83万円以上 2,120,000円

2,120,000円

(平成30年7月まで670,000円)

標準報酬月額53~ 79万円 1,410,000円

1,410,000円

(平成30年7月まで670,000円)

標準報酬月額28~ 50万円 670,000円 670,000円
標準報酬月額26万円以下 600,000円 560,000円

低所得Ⅱ
(住民税非課税)

340,000円 310,000円

低所得Ⅰ
(住民税非課税で必要経費等控除後の所得が0円)

340,000円 190,000円

※「低所得Ⅱ」とは住民税非課税の被保険者とその被扶養者をいいます。
 「低所得Ⅰ」とは被保険者とその被扶養者すべてが住民税非課税で、かつ所得が一定基準以下(必要経費等控除後の所得が0円)の人をいいます。

払い戻しを受ける場合

高額介護合算療養費の払い戻しは、健保組合と介護保険から受けることになります。払い戻しに必要な費用は、健保組合・介護保険の双方で、患者・利用者が負担した額に応じて負担し合います。

 

◆払い戻しを受けるまでの流れ

医療費が高額になり払い戻しを受ける場合

高額療養費

条件 1ヵ月の窓口負担が一定額(自己負担限度額)を超えた被保険者・被扶養者
支給額 自己負担限度額を超えた額
必要書類 高額療養費支給申請書
記入例
添付書類

【被保険者が低所得者のとき】
 被保険者本人の非課税証明書

【外傷で申請するとき】
 負傷原因届

【被保険者が亡くなられ、ご遺族の方が申請するとき】
 相続人であることが確認できる戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)

 

医療費の窓口負担を軽くしたい場合

被保険者が70歳未満の場合
条件 1ヵ月の窓口負担が一定額(自己負担限度額)を超える見込みのある被保険者・被扶養者
支給額 自己負担限度額を超えた額
必要書類

限度額適用認定申請書
記入例

※オンライン資格確認を導入している医療機関でマイナ保険証を利用する場合は、
 限度額適用認定証の事前申請は不要です。

その他 【被保険者住所と別のところに送付を希望する場合】
 被保険者または認定証交付対象者の身分確認書類(資格確認書・運転免許証・外国人登録証明書・在留カード・住民票・戸籍謄本などの写し)を添付してください。
手続き方法 ①事前に「限度額適用認定申請書」を当健保組合へ提出し、「限度額適用認定証」の交付を受けます。
②医療機関の窓口で支払う際に認定証を提出すると、支払う額が限度額までになります。
被保険者が低所得者の場合
条件 1ヵ月の窓口負担が一定額(自己負担限度額)を超える見込みのある被保険者・被扶養者
支給額 自己負担限度額を超えた額
必要書類

限度額適用・標準負担額減額認定申請書

添付書類

・市区町村民税が非課税の方
 申請書に市区町村長から非課税であることの証明を受けるか、別に非課税証明書を添付してください。
 4月から7月診療分については、前年度の課税に関する証明を受けてください。
 8月から翌年3月診療分については、当年度の課税に関する証明を受けてください。

・長期入院に該当される方
 入院期間を証明する書類(入院期間が記載されている領収書など)を添付してください。

その他 【被保険者住所と別のところに送付を希望する場合】
 被保険者または認定証交付対象者の身分確認書類(資格確認書・運転免許証・外国人登録証明書・在留カード・住民票・戸籍謄本などの写し)を添付してください。
手続き方法 ①事前に「限度額適用・標準負担額減額認定申請書」を当健保組合へ提出し、「限度額適用・標準負担額減額認定証」の交付を受けます。
②医療機関の窓口で支払う際に認定証を提出すると、支払う額が限度額までになります。

医療と介護の負担額が高額になった場合

高額介護合算療養費

条件 1年間の健康保険と介護保険の窓口負担額が一定額(自己負担限度額)を超えた被保険者・被扶養者
支給額 自己負担限度額を超えた額
必要書類 高額介護合算療養費支給申請書 兼自己負担額証明交付申請書